Taoyakaプログラムについて

博士課程教育リーディングプログラム

優秀な学生を俯瞰力と独創力を備え、広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへと導くため、国内外の第一級の教員・学生を結集し、産・学・官の参画を得つつ、専門分野の枠を超えて博士課程前期・後期一貫した世界に通用する質の保証された学位プログラムを構築・展開する大学院教育の抜本的改革を支援し、最高学府に相応しい大学院の形成を推進することを目的とするものです。

基本理念

世界には、教育・医療といった生活基本サービスを受けることのできない村落や、水・土地の利用権を巡って紛争が絶えない地域、エネルギー・資源を十分に供給できない集落が、今なお残っています。翻って、成熟社会を迎えた日本でも、教育・医療のサービス享受が困難な限界集落や、人や物の移動権を担保できない島嶼部・中山間部の生活交通の確保が、社会問題となっています。今日のグローバル社会は、経済の成長期と成熟期の縁辺に位置するこれらの条件不利が、地球上に共存・共生することを受け入れる「たおやかで平和な共生社会」であることが求められています。

そして、近年、いかに辺境の途上国の寒村深くにおいても、携帯電話で通信する村人に出会います。また、小さな太陽電池パネルで発電され、小型電池に蓄えられたわずかな電力でもあかりに変換できるLED電球の普及は、途上国の単調で危険な長い夜を、活気ある有意義な時間へと変えています。現代社会を支える、先進国で開発された先端科学技術は、期せずして、先進国だけ無く、途上国の社会をも劇的に変貌させる可能性を持っています。私たちは、このように、困難な課題を抱える地域に寄り添い、ニーズから発想し、先端科学技術の持つこうした可能性を広げ、より効果的に社会を望ましい方向へ導くオンサイト・リバースイノベーションを実践します。

オンサイト・リバース イノベーションは、時間と空間の広がりによって多様に育まれた地域独自の社会と文化をふまえて、条件不利地域が抱える課題の克服のために、必要な先端科学技術をその地で見出だし(開発し)、育む(適用・実装する)循環の原点です。そして、その文化が先導する科学技術の循環こそが、たおやかで平和な共生社会を創生する道筋であると、私たちは考えます。 これらを踏まえ、私たちは、適切な先端科学技術を、確実にオンサイト・ソリューションへと適用・実装するために必要な、3つのタイプのイノベーターを育成します。彼らは、多文化共生仕掛人、つまり、共生社会創生のリーダーとして、オンサイトでの文化・技術・社会共創イノベーションに取り組み、地域社会の条件不利問題解決に貢献することが期待されます。

たおやかで平和な共生社会創出のための3つのコース

学生は、学部までの専門に拘らず、志望理由とキャリアプランに応じて、広島大学の高い実績をベースとする3つのコース(文化創生コース、技術創生コース、社 会実装コース)に所属し、高度な専門能力を身につけます。そして、3つの異なるコースの学生がチームを組み、文化創生、技術創生、社会実装といった多角的な切り口を持って、条件不利地域が直面する多文化共生課題の解決に挑みます。

>> アカデミックメンター一覧

文化創生コース

取得可能学位:博士(文学)、博士(学術)、博士(国際協力学)

地域研究の基礎とアプローチ方法、南アジア地域をはじめとする世界の文化に関する広範な専門知識の習得とともに、地域比較や開発問題を含めた総合的な課題の解決に挑む力を養います。

所属研究科:
文学研究科・人文学専攻、総合科学研究科・総合科学専攻、国際協力研究科・教育文化専攻、教育学研究科・文化教育開発専攻

技術創生コース

取得可能学位:博士(工学)、博士(学術)

半導体、電力等の電気電子工学から最適化、センシング、画像処理といったシステム情報学といった幅広い専門知識の習得とともに、地域社会のニーズに応じた技術開発を実行できる力を養います。

所属研究科:
工学研究科・システムサイバネティクス専攻、先端物質科学研究科・半導体集積科学専攻、先端物質科学研究科・量子物質科学専攻

社会実装コース

取得可能学位:博士(学術)、博士(工学)、博士(国際協力学)

科学技術が社会に及ぼす影響や効果への理解、社会実装に必要なプランニングや経済学に関する専門知識の習得とともに、複合的な地域社会の課題を発掘、分析し、実装まで導く力を養います。

所属研究科:
国際協力研究科・開発科学専攻、工学研究科・社会基盤環境工学専攻

たおやかな平和な共生社会創生プログラム