プログラムの特徴

たおやかで平和な共生社会

たおやかな平和共生社会 広島大学は、平和都市・広島にあり、基本理念の1つに「平和を希求する精神」を掲げています。本プログラムのタイトルにある「たおやかで平和な共生社会」の実現は、この広島大学の理念に基づくものであり、平和を希求する本大学こそが取り組まなければならない課題です。たおやかで平和な共生社会とは、様々な課題に柔軟に対応できる社会、文化を伝承し、創造する永続的な社会、人々が安心して暮らせる社会です。その実現のため、文化・技術・社会の連鎖的発展を導く人材育成のための教育プログラムを開始します。これは、これまで広島大学が、長きにわたり取り組んできた平和教育の新たな取り組みでもあります。

オンサイト・リバースイノベーション

リバースイノベーション オンサイト・リバースイノベーションは、これまでの技術シーズ型イノベーションとは逆向きの、地域文化・社会の課題から発想する、社会ニーズ対応型のリバースイノベーションであり、それぞれの地域の多様な課題に個別に対応するオンサイト・イノベーションです。多様化する文化・社会への科学技術の解は一つではなく、それぞれの文化や社会に見合った様々な技術が必要です。オンサイト・リバースイノベーションの実践、すなわち、困難な課題を抱える地域に寄り添い、ニーズから発想し、より効果的に社会を望ましい方向へと導く課題解決型の技術開発、地域文化と先端的科学技術の共創を導く人材育成こそが、たおやかで平和な共生社会を達成する道筋であると考えます。

条件不利地域でのオンサイト教育の実施

条件不利地域でのオンサイト教育の実施 貧困・格差の連鎖から抜け出せない社会、限られた資源を奪い合う紛争社会、先祖から継承した有形・無形文化の淘汰・消失を容認する社会、共助・互助サービスを満足に受けられない孤立社会、こうした条件不利地域においてこそ、オンサイト・リバースイノベーションが必要です。本プログラムでは、インドを中心とした南アジアと、日本の中山間地域の二つの条件不利地域を教育フィールドとします。そこには、多くの多文化共生課題が存在し、先進国と途上国が共通して抱える課題も少なくありません。学生は、条件不利地域の制約条件のもとで、分野融合の知識を総動員して、多文化共生課題の解決に挑みます。

習得する能力

私たちは、多角的思考力、自主性、実行力、創造力を備えた、オンサイト・リバースイノベーション人材を育成します。

多角的思考力

人文社会分野と科学技術分野の学識に基づき、地域が抱える具体的課題からフィールド・デマンドを俯瞰し、多様な視点・アプローチから実行可能な解決策を柔軟かつ迅速に見出だす能力

自主性

与えられたフィールド・デマンドに単にソリューションを提供するだけではなく、地域社会において文化や技術が双方向に高め合う新たなたおやかな共生社会の枠組みを自ら提案し、創生する能力

実行力

異なるバックグラウンドを持つ集団組織の中で解決策を実行する具体的計画を企画立案し、代替案を客観的に分析・評価し、他者と交渉し、チームを統括し、倫理観をもって成し遂げる能力

創造力

条件不利地域の制約条件のもとで、分野融合の知識を総動員して、フィールド・デマンドに適応した科学技術やそれを支える政策・制度を開発し、新たな地域文化の創生を誘う能力

プログラム到達基準

プログラム履修生の学修目標に対しての求められる成果 別表(PDF

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